寒い季節になると肩を窄めたり、鼻をすすったり、寒さに耐える動きを人間はします。そのような動きをすると、肩こりや首こり、さらにひどいときは頭痛が起こったりします。
私の友人にもいますが「あー、また片頭痛が出てきた。薬を飲もう」とロキソニンを飲みますが、ロキソニンはあくまでも痛み止めです。痛みを止めるだけで根本の改善には至りません。
実はそのよく皆さんがおっしゃる片頭痛、筋肉が原因のことが多いのです。
片頭痛ではなく、緊張性頭痛
大体の方が、頭痛が出てくると「片頭痛が出てきた」と言われます。しかし、日本人の頭痛を持っている方の約8割は「緊張性頭痛」という頭痛なのです。緊張性頭痛とは、デスクワークや技術職の方のように同じ姿勢で仕事をする方に多く見られる頭痛のことで、気圧の変化やストレスなどで起こる片頭痛とは違い、原因は筋肉の使い過ぎにより、筋肉が硬くなり、血流が悪くなって起こる頭痛のことです。
緊張性頭痛の場合、首こり、肩こりが原因となることが多いので、その治療をすると頭痛が出なくなります。
緊張性頭痛の原因になりやすい筋肉
緊張性頭痛の原因となりやすい筋肉は、いくつかあります。板状筋、半棘筋、僧帽筋、胸鎖乳突筋、後頭下筋群などです。これらの筋肉は、関連痛の領域が目の奥やこめかみ、後頭部にあり、頭痛を引き起こす代表的な筋肉になっています。特に後頭下筋群は、頭蓋骨の中の硬膜という部分まで連結しており、頭を締め付けられるような頭痛を引き起こす筋肉です。
緊張性頭痛で困っている方には重要となる筋肉です。
後頭下筋群
図:著者 ジョセフ・E・マスコリーノ 監修 丸山仁司 改訂新版 筋骨格系触診マニュアル第2版 引用
この図のように、頭の後ろの出っ張った骨(外後頭隆起)の下側に付いている筋肉群です。この筋肉は頭の重さを支えている筋肉でもあるので下を向いて作業をされる方は硬くなりやすい筋肉です。
この筋肉は自分で触ることは大変難しく治療が必要な筋肉です。どうしても頭の骨の裏についているので、エグるように触らないと触れない筋群です。またこの筋肉が硬くなると次の図のように頭痛が出ます。
図:著者 ジョセフ・E・マスコリーノ 監修 丸山仁司 改訂新版 筋骨格系触診マニュアル第2版 引用
先ほどお伝えしたように、頭蓋骨の中の硬膜と筋連結をしますので、頭を締め付けられるような頭痛がこめかみ、目の後ろ、後頭部に起こります。首を支えている筋肉なので、デスクワークや技術職のように、下を向いて作業を行なう仕事の方が多く痛める筋肉です。
薬で頭痛をしのいでいる方へ
頭痛が出たら、ロキソニンを飲む方は周りでもたくさんおられます。昔から頭痛があったりすることで頭痛を治すこと自体を諦めている方がこの世の中にはたくさんおられます。この記事をお読みになった頭痛を諦めている方にお伝えしたいことは、片頭痛ではなく、緊張性頭痛の可能性があるということです。そして、緊張性頭痛の場合、しっかりと治療をすれば治るということです。頭痛が起こることで集中力が途切れたり、イライラすることもあると思います。そんな生活から逃れられるかもしれないということです。しっかり治療をして頭痛のない生活を送りましょう!