野球で「盗塁を極めたい!」と思って、日々トレーニングをしていても、結果が伴わなくて困っている。トレーニングをやっているが身体に痛みや違和感がすぐに出てしまう。そんなことありませんか?
今回は、盗塁の成功率をアップさせるためのトレーニングと必要なケア、痛めたときの対処法を紹介します。
実際、私自身も現役当時、「盗塁を極めたい!」と思い、自分で考えいろんなトレーニングをしました。その中でもよく行なったのが、「階段上り」「ジャンプ」「自転車立漕ぎ」が結果につながっていたトレーニングだと治療家目線で思います。
なぜこの方法が、結果につながっていたのかを治療家として紹介していきます。
「階段上り」
この階段上りのトレーニングは、一度はみなさん行なったことがあると思いますが、その中でも、階段をすばやく駆け上がること、1段登って1段下りるトレーニングが盗塁には効果的です。
このトレーニングをすることによって、瞬発力がアップするだけではなく、腓腹筋(ひふくきん)、ヒラメ筋が鍛えられることで盗塁のときのスタートの1歩目の出の良さにつながります。さらにハムストリングス、殿筋も鍛えることができます。また階段を上がるときに太ももをできるだけ上げて、すばやく登ることで、短距離走に必要な腸腰筋も鍛えることができます。
「ジャンプ」
ジャンプトレーニングは下半身全般的に筋肉が鍛えれるので、盗塁の成功率アップには欠かせないトレーニングです。いろいろなトレーニング方法があり、バービージャンプ、スクワットジャンプなどの方法があります。これらのトレーニングを行なっても構わないのですが、ひたすらジャンプのみを繰り返すトレーニングが重要です。盗塁に必要なことは「リズム感」です。走る際にリズム感のないドタドタ走りになってしまうと、スピードに乗れません。このジャンプトレーニングでは、筋トレはもちろんですが、リズム感も養うことができます。なので、意識としては、踵を付けずにつま先でバネではねているイメージを持ちながらジャンプすることを意識しましょう!
「自転車立漕ぎ」
このトレーニングは、太ももを鍛えるトレーニングです。ただこの「自転車立漕ぎ」については、トレーニングルームなどで行なうのではなく、普段、自転車に乗るときに立漕ぎをするだけです。ジムに行けば、自転車の器具はありますが、そんなことしなくても毎日鍛えることができます。ただ、普段の乗り方を立漕ぎに変えるだけです。注意点としてはスピードを出しすぎて事故を起こさないことですね。その他、トレーニングジムなどで、バイクトレーニング器具を使って行なうこともオススメです!
この3つの方法を行なうだけで盗塁の成功率は格段にアップします。実際、私は現役のときに行なっていましたが、行った結果、大学時代はリーグ戦で盗塁王を4回ほど獲ったことがあります。
しかし、このトレーニングは、すごい効果のあるものである反面、負荷をかなりかけてしまうという一面もあります。やりすぎると怪我につながります…
トレーニングをして怪我をしたという話はプロの世界でもよく聞く話ですが、トレーニングは筋肉に負荷をかけて行うので、疲労が溜まりやすいものです。その結果、「オーバーワーク」になってしまい、怪我をしてしまします。
オーバーワークにならないためには、しっかりとケアをする必要があります。トレーニングをした後にストレッチやセルフマッサージを行なわないとせっかくトレーニングで負荷をかけた筋肉がただ硬い筋肉になってしまうだけなのです。その硬い筋肉を作り上げてしまうと、肉離れやアキレス腱断裂などの大きな怪我につながる可能性をグーーンと上げてしまいます。
次は、それぞれのトレーニングで鍛えれる筋肉とそのケア方法をお伝えしていきます。
「階段上り」
このトレーニングで鍛えれる筋肉は主に腓腹筋、ヒラメ筋というふくらはぎの筋肉になります。
この筋肉は図のような筋肉で腓腹筋は外側頭、内側頭に分かれており、その腓腹筋の下にヒラメ筋が付いています。この2つの筋肉はアキレス腱を構成する筋肉で、鍛えることで踏み込みが強くなり盗塁の1歩目の速さに効果が出ます。
しかし、一方で負荷をかけ続けて、ケアをしないと肉離れやアキレス腱断裂といった大怪我につながる筋肉でもあります。
これらの筋肉のケア方法は、セルフマッサージです。
「ジャンプ」
このトレーニングで鍛えられる筋肉は、主に太ももの筋肉です。大腿四頭筋、ハムストリングスの2つの筋肉です。その他も階段上りで紹介した腓腹筋、ヒラメ筋ももちろん鍛えられるので、そこのケアも重要です。
太ももの筋肉は、陸上選手をイメージしていただくとわかりやすいですが、スピードに乗せるときに一番力を発揮します。またこの筋肉も負担をかけると肉離れにつながり、大きな怪我となります。100m世界記録保持者のウサインボルト選手も最後のレースでハムストリングスを肉離れしたことも記憶に新しいです。
ハムストリングスは図のように太ももの裏にある筋肉で、大腿二頭筋と半腱半膜様筋に分かれています。ケア方法としてはストレッチが有効です
1,まず、椅子やベッドなどの段差にこのように足をかけます
2,足をかけた状態のまま下にしゃがんでいきます。この時に体幹を前に倒すとさらに強度が上がります
3,2の状態で10秒キープします。これを両足行ないます。
ハムストリングスのストレッチで座った状態でやる長座体前屈のようなストレッチもありますが、長座体前屈のハムストリングスのストレッチは骨盤を立てて行なわないと効果が薄くなってしまいます。この立ったまま行なうストレッチは無条件で骨盤が立った状態で行なえるので、ハムストリングスのストレッチとしては効率の良いストレッチです!
大腿四頭筋は図のように太ももの前に付いている筋肉で字のごとく、4つの筋肉で大腿直筋、外側広筋、内側広筋、中間広筋の4つに分かれています。
この筋肉のケア方法はセルフマッサージが有効です。
「自転車立漕ぎ」
このトレーニングで鍛えられる筋肉も、主に大腿四頭筋です。この筋肉は、走っているときに着地の衝撃を受け止める役割があります。また太ももを上げるときにも使う筋肉なので、この筋肉の強さは、足の速さに比例してきます。しかし、一方で疲れの溜まりやすい筋肉で、大きな怪我の肉離れなどを起こしやすい筋肉です。しっかりとケアをする必要があります。
こちらのマッサージが有効的です。
それでも痛みが出ている方は…
トレーニングをした結果、盗塁の成功率が上がった!!しっかりとケアもしたけど、やっぱり疲れがとれない。疲れどころか痛みも出ている…そんな場合は治療が必要です。
筋肉の痛みだけの場合は「日にち薬」というもので痛みが取れることがありますが、膝が痛い、足首が痛い、アキレス腱が痛いという状態になっている場合は特にしっかりと治療をする必要があります。
症状の出ている筋肉は無理にトレーニングをしても筋力が付かないということが大いにあります。トレーニングをしてるけど、結果に結びつかない方は、おそらくどこかを痛めているか正常な状態ではないです。
もちろん痛いまま使っているとさらに大きな怪我につながることがあります。そうならないためにもしっかり治療を行ないましょう。
その治療の中でも鍼灸治療というものがスポーツの怪我には効果があります。プロのトレーナーでも鍼灸師というのは多く、選手も鍼灸治療でケアをしています。
さらに筋肉の痛みを取るだけでなく、筋膜をしっかりと整えておく「鍼灸筋膜リリース」をすることで、再発の防止に効果があります。筋膜とは筋肉の周りに付いている膜のことで、その部分に異常が起こると回復力も低下します。
当院では、痛みの治療はもちろんですが、「鍼灸筋膜リリース」治療を行ない怪我の再発予防治療も行なっています。さらに野球を約20年間やっていた経験を活かして、怪我のしない方法、セルフケアの方法、トレーニング方法も併せてお伝えしております。
また、「野球をしながら治す」という治療をしており安易に「安静にしてください」ということは言いません。
もし、痛みでお困りの方はLINEでお問い合わせいただくと無料で相談もさせていただいております。遠方で来院できない、こんな症状で行ってもいいのかな?などの方でも遠慮なく一度ご相談ください!
「スポーツ選手に怪我は付き物」こんな言葉がありますが、これは古い言葉です。
これだけ治療院、接骨院というものが増え、メンテナンス施設が増えている現代ではしっかりメンテナンス、ケア、治療をするとスポーツ選手でも怪我をしないという選手が増えてきています。
「スポーツ選手だからこそ怪我をしない」それを実現させるための治療、メンテナンスを行なっていきましょう!
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