ふわふわするめまい。病院に行っても、原因不明と言われることが多いようです。
そんなめまいですが、実は筋肉が原因で起こっていることも多くあります。実際、当院でもめまいの症状で来院される患者様がおられますが、大体の方は筋肉を治療することで改善してきます。
今回は、めまいを引き起こしている筋肉、そしてめまいの解消法をご紹介します。
めまいの原因は首の筋肉
めまいの原因とされるのは、多くは首にあります。首の筋肉は浅層筋と深層筋に分かれています。
浅層筋・・・板状筋、僧帽筋、半棘筋、肩甲挙筋など
深層筋・・・後頭下筋群(大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋)
このように分かれています。
この中でもめまいに関係している筋肉は、深層筋の後頭下筋群(大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋)です。
後頭下筋群は脳とつながっている!?
この後頭下筋群は首の後ろについている筋肉で大後頭直筋、小後頭直筋、上頭斜筋、下頭斜筋の4つの筋肉で構成されています。この筋肉は深層の筋肉なので、浅層筋の僧帽筋や半棘筋の下に付いている筋肉です。
後頭下筋群は目の働きにも大きく関わっており、眼精疲労の原因にもなる筋肉です。眼球運動やピント調節、眼球や瞼、頭の微妙な動きに関わっており、カメラでいうと「手振れ補正」をしてくれているような筋肉です。
また、後頭下筋群は近年、脳の硬膜という膜と筋膜結合組織でつながっているとわかっており、後頭下筋群に疲労が蓄積して硬くなると、小後頭直筋から硬膜に緊張が伝わり、緊張性頭痛を起こすと言われています。
筋膜により、硬膜に伝達した緊張は、脳圧や脳血流に影響を及ぼすといわれており、硬膜にテンションがかかることによって、首痛はもちろん、頭を締め付けられるような頭痛やふらふらするめまいなどを引き起こすと言われています。
この筋群の疲労が溜まりやすい姿勢は、スマホやパソコンの画面をのぞき込むように見るときの姿勢や猫背の姿勢で顔だけを上げる姿勢などで負担がかかります。
後頭下筋群が原因によるめまいの治し方
後頭下筋群は、ご紹介した通り深層の筋肉で、自分で直接触ることが難しい筋肉です。さらに浅層の筋肉の僧帽筋や半棘筋は分厚い筋肉なので、その下にある後頭下筋群を触ろうとしても浅層の筋肉が邪魔をして触れません。
この筋肉を自分でケアをするには、浅層の筋肉の上から刺激をすることが重要になります。
めまいを解消する後頭下筋群のケア方法
後頭下筋群は直接触るというよりも上から刺激を入れるという感覚でケアをしていきます。
なので、後頭下筋群のある場所に指を当てて、筋肉を揺らすというイメージで押さえていきます。
場所は、
①後頭部の出っ張っている骨から下に行くとくぼみがあります。
②そのくぼみから指1本分外側に小後頭直筋があります
③小後頭直筋から指1本分外側に大後頭直筋があります
④大後頭直筋から指1本分外側、乳様突起辺りに上頭斜筋があります
このように並んでいます。
この筋肉の上にそれぞれ順番に親指を置いていき、刺激を入れていきます!
その方法は、動画の方がわかりやすいと思うのでこちらの動画をご覧ください!
目安は、くぼみから指1本分外側、さらに指1本分外側、さらにさらに指1本分外側です!
この方法は1回でめまいが取れるというものではありません。毎日継続して行なうことが重要です。
しかし、後頭下筋群は浅層筋の下にある筋肉なので指よりも鍼治療の方が刺激がしやすいのは確かです。これでもめまいが解消されない場合は、鍼治療をオススメします。