先日、肩こりの患者様からこんな質問がありました。
「肩こりのこのゴリゴリってなくなるんですか?」
これについて説明します。
肩のゴリゴリは筋肉の塊
肩こりの方の肩にはゴリゴリとしたシコリがありますよね。あのシコリは何かというと、筋硬結と言って、筋肉が収縮した状態から戻りにくくなっている状態です。筋肉はエネルギーを使って、弛緩したり収縮したりを繰り返すのですが、そのエネルギーが十分に供給されなくなることで、うまく弛緩、収縮が出来なくなってしまい、ゴリゴリとして残ってしまうのです。そのゴリゴリに痛みの物質が集まってくると痛みを伴った肩こりになっていきます。
ゴリゴリがあっても大丈夫
ゴリゴリがあることによって身体に害があるかというと、ゴリゴリだけでは問題はないです。例えば痛みが出ていると問題がありますが、その他に可動域制限が出ている場合やだるさがある場合も問題がありますので治療をする必要があります。ゴリゴリがあるだけで特に症状がない場合は、治療の必要はありません。しかし、肩こりになる可能性はあるものではあるので、しっかりとメンテナンスをしておく必要があります。
ゴリゴリは取れる?
結論から言うと取れないに等しいでしょう!ゴリゴリはその一瞬でできたものではなく、長年の生活のなかで疲労が蓄積することで出来上がったコリです。それは、なかなか取ることは難しいです。しかし、不可能ということではありません。しっかりと症状が出る前にメンテナンスで治療をしていくことでその筋硬結が緩和されていく可能性はあります。痛みや症状が出ていない場合は無理に取る必要はないですし、本当に取りたい場合は長い目で見ることが必要です。
ゴリゴリを取ろうとする治療は厳禁
どうしてもゴリゴリが気になる方でゴリゴリを取るために自分で硬いものを使ってゴリゴリしたり、強押しのマッサージを受けているという方がおられたら、すぐにやめてください。それは逆効果です。余計に硬くなってしまう可能性があります。人は修復能力というものがありますが、硬いものや強く押すことで筋肉が傷めつけられます。傷めつけると修復しようとするのですが、修復した組織はまた傷めないようにより強固になります。皮膚でいうとかさぶたができ、気になり触り続けてかさぶたがはがれて、またかさぶたができ…これを繰り返すと皮膚が硬くなることありませんか?
その現象と同じなのです。筋肉を硬いもので傷めつけることになり、修復するとさらに硬い組織ができあがってしまい、症状がより悪化します。特にリモコンの角や柱の角などで行なっている方はすぐにやめてください。
ゴリゴリを取る必要はありません
症状が出ていないゴリゴリはただのコリです。取る必要はありません。しかし、そこにだるさや可動域制限、痛みがある場合はすぐに治療が必要です。
もし、ゴリゴリをどうしても取りたい場合はやさしい気持ち良い圧でマッサージを行ない、長期的に取るイメージで行なってください。また鍼治療なども良いですよ!
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